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麦みそについて
麦味噌は山口、愛媛、九州各地で主に製造されている麦麹と大豆を混ぜて仕込んだ味噌です。
当店の地元(山口)では一般的な麦味噌ですが、全国的に見てみるとあまり知られていません。
ここでは、そんな麦味噌の魅力についてご紹介。


#1 麦味噌を食べたことはありますか?

一口にに「みそ」といっても、実にたくさんの種類のみそがあります。

大きく分類した場合、米味噌、麦味噌、豆味噌、調合味噌の4種類に分かれます。(地域によってさらにこまかく分類すると、数百種類にもなるそうです。)


そのうち信州味噌に代表される米味噌が8割以上のシェアを占め、光浦醸造の定番である麦味噌は 1 割にも達していません。情報社会が発達していくにつれ地域の味というものが次第にうすれてきており、悲しいことに"味の飽和"がすすんできたのだと思います。

しかし、地域の味は守っていかなければなりません。近年の焼酎ブームはこれまでマイナーだった「芋焼酎」が火付け役でした。もしかしたら、マイナーな味噌である麦味噌がこれから注目されるかもしれません。みなさん、"麦味噌" を食べたことありますか?










#2 麦味噌の定義と特徴
麦味噌の定義をひと言でいえば「大麦・裸麦を麹(こうじ)にして大豆とともに仕込んだ味噌」となります。山口県、愛媛県、九州全域で主に消費されている麦味噌は相対的に麹歩合(※)が高く、塩分が低いのが特徴です。また、麹の使用量が多いため甘みや香りがつよい味噌になります

一方、関東地方北部や山梨県などで消費されている麦味噌は相対的に麹歩合が低く、塩分がやや高めです。このタイプは長期熟成されることが多く、うま味が強いのが特徴です。

当店がつくっている麦味噌は
「淡色系甘口麦味噌」と分類される味噌です。この淡色系甘口麦味噌は一般の米味噌と比べて以下のような特徴があります。

 
色が明るくあざやか
 
甘みと香りがつよい
  麦のわらじ(黒い線のような繊維)がのこるので、味噌汁を作るときに味噌こしが必要
  塩分が低い
  麹(こうじ)が多いため、発酵力がつよく色の変化がはげしい

参考までに、味噌にはたくさんの種類があり、同じ分類の味噌でも作り手が異なれば味や特徴もかわってくるため、上記の特徴は一概にはいえません。しかし、たくさんの種類があるからこそ味噌の世界は奥が深いのだと思います。

※麹歩合・・・大豆に対する麹の占める割合。









#3 麹歩合(こうじぶあい)について 
麦味噌は、基本的に大豆麦麹を混ぜてつくります。同じ原材料でも、その配合によって、出来上がる味噌は大きく違ってきます。

ここで、大豆に対する麹の占める割合のことを
麹歩合(こうじぶあい)といいます。
麹歩合は 【麦(米)/大豆×10】 という計算で表されるため、"麹歩合が 10 の味噌" ということは、大豆 : 麹 = 1 : 1 ということになります。

味噌の種類によって麹歩合は変わってきますが、だいたい5〜30が一般的。当店の麦味噌 (田舎みそ) の麹歩合は25ですから、麹歩合は高めということになります。

 
麹歩合の低い味噌
 麹歩合が低い、つまり麹の使用比率が低い味噌は大豆の使用量が多いため、仕込みは比較的楽に
 大量に出来ますが(麹をつくるのには3日要するが、大豆は圧力釜を使えば30分でできるため)、麹の
 発酵力が弱いため熟成には長期間必要。長期熟成のため、うま味がつよく色の濃い赤味噌となります。
 塩分は12〜13%台が一般的。

 
麹歩合の高い味噌
 麹歩合の高い味噌は、麹の使用量が多いため麹に由来する香りや甘みがゆたかな味噌となります。
 発酵力が強いので比較的早期に熟成がおわり、淡色系のものが多いのが特徴です。
 麹の使用量が多いため、麹造りに時間と労力を要します。
 塩分は9〜11%台が一般的。

※ 「麹歩合が高い=よい味噌」というわけでは決してありません。
  それぞれの味噌には特徴があり、地域によって好まれる味もことなります。









#4 麦つぶ味噌をみそ汁にするときの溶き入れ方
麦味噌の特徴として「みそ汁にするときに味噌こしを要する」ということがあげられます。

麦味噌の文化圏では当然のように使われている「味噌こし」ですが、全国的に見れば味噌こしを使わずにみそ汁を作るのが一般的です。

それでは、なぜ味噌こしが必要なのでしょうか。
それは麦味噌の場合、おたまの上でちょっとづつ味噌を溶く一般的な方法では麦の黒い繊維がみそ汁の中にのこってしまい、見ばえと食感を悪くしてしまうから。

それならば、麦「すり」味噌(黒い繊維まで小さくすり潰した麦味噌のこと)を使えばいいのに、と思うかもしれませんが、麦「つぶ」味噌の特徴はお味噌を溶き入れる際にはじめて麦の粒の中の麹菌が空気と触れ、甘い香りが立ちこめるところにあります。
慣れない方にとっては少々面倒かもしれませんが、少しでもおいしく麦味噌をいただく昔からの知恵にならい、ぜひ味噌こしを使ってみてください。


※ 麦の黒い繊維は食べられないわけではありません。むしろ食物繊維は体にも良いので、見ばえや食感さえ気にならなければ丸ごと食べていただいても大丈夫です。








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